駅伝の監督である真名子圭監督が書かれた書籍「1にこだわるランニング理論」の書籍レビューをしていきます。
真名子監督の指導は「真名子マジック」と呼ばれ、この書籍ではそのメソッドを噛み砕いて解説されています。
この書籍を読み終えて、私自身のランニングに向かうマインドが変化したのでどのように変化したのか解説します。
著者(真名子圭監督)はどんな人?
まず著者の経歴を紹介したいと思います。真名子圭監督の読み方は「まなこきよし」です。
- 四日市工業高校で陸上を始める
- 大東文化大学に進学する
- 4年生で主将となり、箱根駅伝10区で当時の区間新記録を獲得
- Hondaで実業団ランナーとなるが、心房細動や肉離れが重なり引退
- 高校教師となり、仙台育英高校を8年で全国制覇に導く
- 大東文化大学の監督になり、在籍2年で箱根駅伝9年振りのシードを獲得する
走っても箱根駅伝10区で区間新、監督としても仙台育英高校で全国制覇、大東文化大学で箱根駅伝のシードを獲得。
ただ順風満帆だったわけではなく、仙台育英高校で監督就任1年目で当校が20年続けていた全国大会の出場を途絶えさせたりと、失敗も経験されたようです。
近年、仙台育英高校や大東文化大学での指導力に注目が集められ、その指導は「真名子マジック」と呼ばれています。
書籍「1にこだわるランニング理論」の内容
ここからは本の内容を紹介します。
ちいさな「1」をコツコツと
本のタイトルにもある「1」という数字は、真名子監督が大切にしている考え方のようです。
100という大きな数字も細かく分解していけば、「1」とうい小さな数字になります。この「1」を地道に積み上げていけば、いずれ必ず「100」とういう大きな目標も達成できるはずだと考えたのです。
真名子監督はこの「1」にこだわり、大きな目標を達成し続けているようです。
その理由としては、
- 大きな目標を立てても、結局目の前のことしか出来ない
- 短期目標を設定し、具体的な行動に落とし込める
- 失敗(誤った1歩)してしまっても、修正がしやすい
- 今やるべきことが理解しやすい
「1」にこだわるからこそ、大きな成果を得ることが出来たそうです。
ジョグの重要性
書籍では練習メニューも細かく書かれていましたが、ここでは真名子監督のジョグへの考え方を紹介します。
長距離走はなるべく無駄な力を入れず、力を抜いた感覚でいかに速く走れるかが重要になります。よって、真名子監督はジョグの感覚のままスピードを上げていく練習が重要と考えているようです。
長距離練習の中で7~8割を占める重要な種目。ペースが上がっても「ラクな感覚」で走れるのであれば、ジョギングの範囲内とし、さまざまな目的で活用している。
真名子監督はジョグでもリズムジョグ、リズムアップジョグ、ロングジョグ、フリージョグの4つに分類しており、それぞれの目的によって使い分けされ、練習を組んでいるようです。
選んだ道は「自分で正解にする」しかない
どこの高校や大学に進んだら成功できるか、強くなれるかなんてわからないし、正解というものは絶対にありません。重要なのは、自分が選んだ環境でどう頑張るかであって、結局は「選んだ道を自分で正解にするしかない」
この言葉は陸上のための学校選びだけでなく、仕事や人生にも共通していると感じました。
失敗したとしてもそこで終わらず、自分で成功に持っていける能力を身に付けるために試行錯誤していくことが大切です。
この書籍では、ランニング能力を上げる直接的な技術の解説だけでなく、このような真名子監督を形成しているであろう考え方がたくさん紹介されていました。
読み終えたマインドの変化
では、書籍「1にこだわるランニング理論」を読み終えた感想を伝えていきます。
1にこだわることで大きな成果が出る
真名子監督が大切にしている「1にこだわる」という考え方は非常に共感しました。
私自身がランニングでも仕事でも、大き過ぎる目標に尻込みしたり、やるべきことがわからなくなることもあります。そんなときは「1にこだわる」を思い出すようにしたいと思います。
どうせ人間は目の前のことしか出来ません。いきなり大きな成果を得ることは難しい。
だからこそ、1日1日にこだわって小さな成果を出し続けることが大切なんだと感じました。
挑戦する勇気
真名子監督は安定しているHondaから高校教師になり、仙台育英高校の栄光を捨てて不振の大東文化大学の監督へ挑戦し続けています。
たとえ失敗いたとしても、その原因をしっかり反省すれば、未来はよい方向に書き換えられ、「失敗を成功に変える」ことが出来ます。
人間には失敗がつきものです。真名子監督は学生にもしっかりチャレンジするように指導しているようです。
私自身も大会などで余力を残してしまい場合があります。全力で挑戦しなければ課題も見えてこないので、今後は自分をしっかりと追い込み、挑戦していきたいと思いました。
練習に心を込める
タイムの向上を狙うなら、「この練習はなんのためにするのか?」ということを明確にしていく必要があります。真名子監督の言葉を借りるなら、「一つ一つの練習に心を込める」。
なんとなくルーティンで行っていたジョグも、心を込める。
スピード練習も、心を込める。
日々の全ての練習において、心を込める。
この書籍を読んで、日々の練習に心を込めて行いたいと思いました。なんとなくでは速くならないし、もったいないです。
まとめ
真名子監督がかかれた、書籍「1にこだわるランニング理論」の内容解説と、私自身が読み終えて感じたマインドの変化をお伝えしました。
今回紹介したマインド以外にも、ランニング技術や練習メニューの組み方、ウォーミングアップのドリルなども紹介されています。
速くなりたい人には必見の書籍でしたので、ぜひ読んでみてください。