通勤ランという言葉を知っていますか?普通の通勤は自動車や電車で行いますが、それをランで(走って)行うのが「通勤ラン」です。
「走って通勤して何かいいことがあるの?」
「荷物はどうしているの?」
「汗くさそう…」
このような疑問を持つ人もいるでしょう。この記事では通勤ランを始めたい人が、通勤ランをすぐに始められるように、以下のことを解説していきます。
- 通勤ランのメリット
- 通勤ランの始め方
- 通勤ランの注意点
通勤ランのメリット
わざわざ走って通勤することになんのメリットがあるのでしょう。ゆっくり座って通勤したいと考える人もいるでしょう。
でも、通勤ランを5年以上行ってきた筆者は、メリットがたくさんあると感じています。
以下にメリットを解説していきます。メリットを知って、通勤ランを始めるきっかけにしてください。
経済的負担が減る
筆者が通勤ランを始めたきっかけは、「ガソリン代をケチりたい」でした。元々、通勤は自動車で行っていたのですが、ガソリン代を節約する方法を考えました。
そこで始めてみたのが通勤ラン。結果はガソリン代の節約に成功。1か月のガソリン代で2万円以上していたのが、現在は5000円程度でおさまっています。
かかるのはランニングシューズ代のみです。一足購入すれば数カ月は使えますし、そもそもランニングが趣味なので趣味代と割り切っています。
また、通勤に自動車を使わないと、車を手放す選択肢も出てきます。
車を手放せばガソリン代以外にも車体代、駐車場代、車検代、保険代の全てが浮きます。
筆者も車を一度手放した経験があります。筆者の場合は不便さに負けて、半年後に買い直しましたが、近くにレンタカーやカーシェアなどがあれば今でも車無し生活が継続できたんじゃないかと思っています。
通勤のストレスが減る
満員電車だったり、車で渋滞に巻き込まれたり。通勤ラッシュをストレスに感じない人はいないのではないでしょうか。
通勤ランであれば人混みを避けることができて、ストレスなく通勤ができます。満員電車や渋滞でイライラすることもなくなり、穏やかな気持ちで仕事を始められるでしょう。
BBCの調査では、満員電車に巻き込まれている人の方が、兵士よりも強いストレスを感じていると報告されています。通勤ランではそのようなストレスを避けることが出来ます。
仕事にいい影響がある
「走ったら疲れて、仕事に悪影響がありそう」と感じる人もいるかもしれません。しかし、そんなことはありません。むしろ、仕事にいい影響があることの方が多いのです。
朝は眠くてボーっとして、気が付けば昼休み。午後からようやく仕事のスイッチが入る。そんな経験はありませんか?通勤ランを行えば、目が覚めており脳は朝からフル回転してくれます。
さらに、ランニングによって全身の血流量が増え、脳への血流も増加することがわかっています。脳の血流が増えることで、脳が活性化して集中力などが向上します。
朝ランをすることで、脳が働く時間が増えて仕事効率が向上するのです。
ランニングが習慣化しやすい
ランニングは継続が難しいスポーツです。ランニングを始めたけど、三日坊主になってしまったなんてよく聞く話。
通勤ランを始めると、そんな悩みは無くなります。通勤そのものが、練習になるからです。
走るのが億劫な日でも、通勤のたびにランニングをすることになります。やる気が有る無いにかかわらず、走る習慣が身に付きます。
習慣化については以下の記事も参考にしてみてください。
通勤ランの始め方
続いて通勤ランを始めようと思った方に、通勤ランの始め方を解説していきます。
通勤ランは事前準備が必要です。どのような準備がいるか解説します。
本当に通勤ランが可能か?
現実的に通勤ランが本当に可能か考えましょう。
- 職場との距離
- 自分の走力
- 仕事に必要な荷物の有無
これらのことを考慮する必要があります。
職場との距離は近ければ近いほど、通勤ランは行いやすいです。10kmくらいが限界値だと思います。10kmだとだいたい約1時間かかりますし、距離が長すぎると仕事に影響する可能性があります。
また、初心者でまだ走力に自信が無い人は、「1駅だけでも走ろう」「行きは電車で行き、帰りだけ走ろう」など、工夫が必要です。通勤の全て走らなくても大丈夫です。
また、仕事に大量の荷物が必要な人は難しいかもしれません。通勤ランでは荷物を背負って走る必要があるためです。
ルートを決める
次に走るルートを決めましょう。以下のようなことを注意して決めるのがオススメです。
- 人混みは避ける
- 車との距離が近い道は危険(歩道が安全)
- 信号・踏切が少ない道を選ぶ
特に信号や踏切は可能なら避けた方が無難です。通勤ランにかかる時間が日によって変わってしまい、職場へ到着する時間が予測しにくいからです。遅刻しそうでイライラしてしまうことのないように、ルート設定を行いましょう。
また、走り終えた後に汗をどうするかも考えておきます。職場にシャワーがないなら職場の近くにシャワーがないか同時に探しましょう。
最近は24時間ジムも増えてきており、ジムのシャワーを使う人もいるようです。シャワーが難しそうであれば、汗拭きシートなどで対応します。
朝食はどうする?
次は朝食問題です。
走る前は水分と軽いエネルギー、走った後にしっかりと朝食を食べましょう。朝食を抜くことはやめましょう。仕事中にお腹が空いてしまい仕事に集中できない可能性もありますし、エネルギーが足りないとランニング効果が軽減してしまいます。
朝食については以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
荷物はどうすればいい?
通勤ランはリュックを背負って、荷物を入れて走る必要があります。では、どんリュックがいいのでしょう?
オススメなのは、ランニング用のバックパックです。走るために作られており、体にフィットすることで上下に揺れるのを防いでくれます。容量は5~20L程度のものが販売されています。
実際、私も通勤ランではバックパックを使用しており、弁当、水筒、着替え、スマホ、鍵を入れています。ランニングは軽ければ軽いほど足への負担が減るため荷物は可能な限り減らしましょう。
20Lのバックパックでは、パソコンも運ぶことが出来ます。スーツなどが仕事で必要な人は、事前に職場にスーツを置いておき、職場で着替えるなどの工夫も必要です。
通勤ランの注意点
続いて通勤ランにおいての注意点を説明していきます。
怪我に注意する
朝一番のランニングは、筋肉が固まっており怪我のリスクが高くなっています。筋肉が固まった状態で走ると、正しいフォームで走ることが出来ず、同じ筋肉に過度な負荷がかかります。さらに通勤ランでは荷物を背負って走るため、足へのダメージが普段よりも大きくなってしまいます。
筋肉に疲労が蓄積されることで怪我につながります。
通勤ランの前にストレッチや体操などで、筋肉を必ずほぐしましょう。特に冬は入念にするのがオススメです。また、寝る前のストレッチやマッサージなどのケアも忘れずに行いましょう。
通勤ランだけで速くなるのは難しい
筆者は通勤ランを5年続けていますが、通勤ランだけで速くなるのは難しいと感じています。
- ランニングフォームが崩れる
- 走るペースが遅い
- 信号などで止まる時間がある
荷物を背負うので、普段のランニングフォームと少し異なります。肩甲骨が挙上、重心も後ろに引っ張られ、ランニングフォームが崩れる可能性があります。走るペースも遅くなり最大走力を上げるのには適していません。
また、信号などで頻回に止まる時間があるため、持久力の向上効果も低くなります。
速くなるためには通勤ランとは別にランニングの時間を設けたり、通勤ランの後にウイングスプリントを入れるなどの工夫をしましょう。
夏はシャワーがないと無理
1年中通勤ランを行いたいと思っても、夏だけは注意が必要です。朝に走っても、5分も走れば汗が吹き出し、着ているシャツが汗まみれ。走り終わった頃には、背負っているリュックにまで汗が染みることも。
頭にも汗をかいているので、とても汗拭きシートで対応出来ません。夏の通勤ラン後は、シャワーが必須と考えておいた方がいいです。
また、汗をかいた衣類が気になる人もいるでしょう。水洗いでもいいので洗って、職場のロッカーに干しておきましょう。ランニング用のシャツは速乾性があるので、仕事が終わった頃には乾いています。
緊急事態に対応しにくい
車や電車通勤に比べて、緊急事態への対応がしにくいのは知っておきましょう。以下は筆者が経験した緊急事態です。
- 急な雨でずぶぬれになる
- 足が痛くなって、遅刻しそうになる
- 大きな荷物を運べないので、仕事帰りに買い物がしにくい
- 仕事中に家族が緊急入院したと連絡があったが、病院に行くのに車が必要
家族の緊急入院では、病院へは走っていける距離になく、タクシーで病院に行きました。このような緊急事態は想定しておき、対処出来るようにしておきましょう。
まとめ
通勤ランのメリット、方法、注意点を解説してきました。
ハードルが高く感じられがちな通勤ランですが、そんなことはありません。気軽に始めてみましょう。習慣化すれば、メリットも大きく生活を変えてくれる効果があります。
「毎日は難しい」と言う人は週一回でもいいんです。仕事前に走ることで、気持ちよく仕事を始めることが出来ますよ。
まずはお気に入りのバックパックを購入して、走ってみましょう。